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最近観た韓国映画


ドラマも見てないし、映画もちょこちょこなので、ここに何かを書く気力を失っているのですが...

韓国映画に対してやさぐれ気味な昨今 (笑)、手ごたえのある 2 本に出会えました。

『さまよう刃』
チョン・ジェヨンの演技、絶品です。

『우아한 거짓말 / 優雅な嘘 (原題)』
韓国映画の良いところが出ていて、好きな作品です。


『さまよう刃』
日本語字幕

原題: 방황하는 칼날
製作年: 2013 年
監督: イ・ジョンホ
出演: チョン・ジェヨン、イ・ソンミン、ソ・ジュヨン、イ・ジュスン、チェ・サンウク 

あらすじ: 仕事人間のサンヒョン (チョン・ジェヨン) は、一人娘スジンを突然失ってしまう。娘は無惨な死体となって発見されたのである。ある日、サンヒョンは匿名のメールを頼りに、娘が少年たちに暴行されて死んでいくさまを録画した動画を観て笑う少年チョリョンを発見する。チョリョン以外にも共犯がいることを知ったサンヒョンは、共犯者を探しに出る。スジン殺人事件を担当する刑事オックァン (イ・ソンミン) は、サンヒョンを追いかける。

= = = = =

本作は、言わずと知れた東野圭吾原作にして、韓国リメイク作品。ある日突然、娘がレイプされた上に殺されたことを知った父親が、犯人の少年を追いつめるストーリー。原作にはないエピソードを交えながら、日本版で物足りなかったパンチを効かせた演出で、じっくり見ごたえある作品だったと思います。

ワタシがチョン・ジェヨンのファンなので、贔屓目が加点されていることも認めますが、それにしても、予想していたより遥かに洗練された仕上がりになっていたと思います。とりわけ日本版と比べるとそれは一目瞭然かと。

原作にはないエピソードが激情的だという批判もあり、それも確かに頷ける指摘だと思うのですが、そのエピソードがないと、結局日本版と同じになってしまい、韓国リメイクの意味がないような気がします。日本版には心が動かされなかったという監督の言葉通り、ワタシも日本版には決定的な何かが欠けていると思いました。

作品の根底には少年犯罪にどう向き合うかという社会的なメッセージが潜んでおり、それは日本であろうと韓国であろうと、共通する問題だからこそ、リメイクが可能であり、韓国版には韓国的な解釈があっていいと思います。

そして、何よりもキャスティングが秀逸。娘を持つ父親役のチョン・ジェヨン、娘を死に追いやった少年を追いつめながらも、自らが追いつめられていくという、その拮抗するエネルギーをときに冷ややかに、そしてときに熱く、メリハリをつけながら、丁寧に演じていたと思いました。

刑事役のイ・ソンミンの抑制された演技にも拍手です。彼もまた、追わなければならない立場でありながら、どこか釈然としない情感にもがくも、何か達観しているようでもあり、複雑な心理をじわじわと魅せてくれました。

若手のソ・ジュニョンも、イ・ソンミンとの距離感にかなり気を配った出しゃばらない演技に好感が持て、また、イ・ジュスンら少年たちも自然な演技も見どころです。、

白樺の雪景色の中に、登場人物たちに情感をしっかり落とし込み、心に響く映像が印象的な作品だったのではないかと思います。大どんでん返しが待ち受けているドラマティックな展開のクライム作品ではありませんが、余計なものをそぎ落とした凝縮感もあり、表面的には父娘ドラマという情緒面が強調されていても、社会を見つめる根底の基軸はぶれていなかったと思います。

ともあれ、一言でいうと、チョン・ジェヨンの演技が凄い... これに尽きるかもしれません。

My 評価: ★★★★



『優雅な嘘 (原題)』
英語字幕

原題: 우아한 거짓말
製作年: 2013 年
監督: イ・ハン
出演: キム・ヒエ、コ・アソン、キム・ユジョン、キム・ヒャンギ、ソン・ドンイル、ユ・アイン

あらすじ: スーパーマーケットで働きながら、娘 2 人を女手ひとつで育てるヒョンスク (キム・ヒエ)。ある日、次女チョンジ (キム・ヒャンギ) が自殺してしまう。チョンジの突然の死を、ヒョンスクも長女マンジ (コ・アソン) も受け入れようとするが、マンジは、チョンジの友人を通してチョンジに何が起こったのかを探っていく。

= = = = =

少女チョンジの突然の自殺について、その母と姉が少しずつ解き明かしていくというストーリー。でも、ミステリー仕立てになっているわけではなく、あくまでもヒューマンドラマという視点で追った本作。親子関係、思春期の少女たちの繊細で微妙な人間関係を、イ・ハン監督が温かいタッチでな描いています。『ワンドゥギ』 よりこちらの作品の方が好きですね。

思春期は、友人の存在が自分の人生の大半を占めていると錯覚する時期。友人との間に感じられるちょっとした違和感は、思春期の研ぎ澄まされた心を大きく傷つけることがあります。それが悪意から始まっていないとしても、ティーエージャーは繊細で脆弱な心を持っていながら、残酷な心も持ち合わせているということを、本作は、特定の誰かを責めたてるのではない手法で見せてくれます。

この作品は、女性の視点が大きくクローズアップされています。母と娘、女ともだち。ときに、この関係性はちょっと厄介だったりしますね。本作に登場する女性たち、大人も少女たちも、みんなが抱えている脆さを、観ている側が抱きしめてあげたくなるような気分になります。

ドラマ 『密会』 でのエレガントな音楽家という役柄だったキム・ヒエが、2 人の娘を女手ひとりで育てるスーパーの豆腐売りという設定で、その変貌ぶりも見どころのひとつ。

コ・アソン、キム・ユジョン、キム・ヒャンギ、と子役として活躍する女優たちが、これまた上手いのです。キム・ヒャンギなんて、最近では 『私のオオカミ少年』 にも出演していましたが、なんといっても 『マウミ』 の子供だったのが、大きくなったなと。

同じくドラマ『密会』でキム・ヒエと歳の差恋愛を演じていたユ・アインが、道化回し的な役割で突然現れます。思わず、吹き出してしまいました。深刻になりすぎないように、その一歩手前の絶妙なタイミングでユ・アインが出てくるものだから。彼は、主役でもないこういう脇役もちゃんとこなすんだなと、ちょっと感心したりして。

大仰に泣いたり笑ったりするような、激情の波で誤魔化さない、優しく、温かな作品です。ラストにじんわり目頭が熱くなります。

My 評価: ★★★★

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