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3 月に観た韓国映画 vol.2


次はスリラー 2 本。

1 本は、新大久保ドラマ&映画祭で上映された 『怒りの倫理学 / 분노의 윤리학』
もう 1 本は 『ザ・ファイブ / 더 파이브』

スリラーは比較的ハズレが少ない... かな (笑)。でも、どこかで観たような... という既視感がないでもない...。




『怒りの倫理学』

日本語字幕
原題: 분노의 윤리학
製作年: 2012 年
監督: パク・ミョンナン
出演: イ・ジェフン、チョ・ジヌン、クァク・ドウォン、キム・テフン、ムン・ソリ、コ・ソンヒ

あらすじ: 殺害された美人女子大生ジナ (コ・ソンヒ) をめぐり、4 人の男たちの思惑が交錯する。4 人全員が彼女の死と何らかのかかわりを持ち、誰が彼女を殺したのかを互いに嗅ぎまわる。互いを非難し、それぞれの怒りが爆発する。そして、1 人の女が登場し、事件は思わぬ方向へ。

=====

悪化するばかりの日韓関係の中で、なんとか韓流の灯を消さないようにしようと企画された新大久保ドラマ&映画祭。韓流ブームに乗じて潤ってきた街が主催するこの映画祭の本当の目的は、文化交流という名のもとの経済活性に過ぎないとも思うのだけれど、非難されるようなイベントでもないかとも思います。

映画祭というよりも、自主上映会という感じ。料金は 1 円以上の寄付。本作は、その映画祭で上映された作品。

怒りがテーマとなる本作。たんに怒号が飛び交うような感情を爆発させる物語になるのではないかという危惧はあったのですが、そんな心配は無用で、きちんとスリラーとしての面白さを堪能できました。

殺害された女子大生ジナ (コ・ソンヒ) をめぐる 4 人の男たち。それぞれのキャラクターがしっかり打ち出されていて、女子大生の隣室に住み、彼女の部屋を盗撮・盗聴していた警官役にイ・ジェフン、女子大生の不倫相手にクァク・ドウォン、女子大生の元彼にキム・テフン、女子大生に金を貸していた闇企業者にチョ・ジヌン... と、豪華キャスティング。

登場人物が個性的ということもあるのですが、この作品では誰が主役かということは重要ではないようで、実際のところ、誰が主役なのかわかりません。そして、各キャラに対する絶妙な配分と、キャストによる抑制された演技で、これだけの役者が揃っていながら、カドが立つこともなく、妙な尻込みもなく、非常にまとまりがいいのも特徴です。

本来、シリアスな話であるはずなのですが、クスクスと笑えるところが散りばめられて、全体的にはシニカルな仕上がりになっています。4 人は彼女の死について互いに互いを責め罵倒するのですが、それぞれには後ろめたいところがあるにもかかわらず、それを棚上げしながら怒っているという可笑しさがメリハリとなっていたと思います。

ひとつの怒りが、次の怒りへとつながるというように、怒りを連鎖させるような形でひとつひとつのエピソードが構成されていて、着地点までの流れがしっかり練り込まれている印象でした。ところどころ、説明が行き届きすぎてクドイなと感じたところもあるのですが...。

何といっても、最後まで展開が読めないという点で、スリラーとしての本領を発揮している作品なのではないかと思います。

My 評価: ★★★☆



『ザ・ファイブ』

英語字幕
原題: 더 파이브
製作年: 2013 年
監督: チョン・ヨンシク
出演: キム・ソナ、オン・ジュワン、マ・ドンソク、シン・ジョングン、チョン・インギ、イ・チョンア、パク・ヒョジュ

あらすじ: 殺人鬼によって目の前で愛する家族を奪われたウナ (キム・ソナ)。自らも犯人の暴行により下半身不随となり、日々復讐を誓う。しかし、体が不自由なため思うように動けない。そこで復讐を実行するための仲間 4 人を集める。復讐の取引条件は、ウナの体だ。集められた 4 人はいずれも家族が重篤な病に冒され、完治には臓器移植しか残されていないのだ。復讐が成功したあかつきには、ウナは自らの臓器を提供するという。

=====

この作品を観ようと思った理由は、殺人鬼を演じているオン・ジュワン見たさでしたが、内容はかなりエグい事件を扱っています。原作はウェブトゥーンだそうです、原作者であるチョン・ヨンシク自らが監督として手掛けた作品です。

観たかっただけのことはあり、オン・ジュワンの演技は流石で、殺人鬼という役柄であってもスルスルとこなしてしまう自然さが、ある意味、怖ろしいですね。プロデューサーのカン・ウソク (監督) は、当初、他の男優をキャスティングしたがったそうですが、オーディションを経てオン・ジュワンに決まったそうです。カン・ウソクは、オン・ジュワンを知らなかったとか。ウソでしょ、御大。

また、キム・ソナ、イ・チョンア、パク・ヒョンジュといった女優陣が安定していて、とても良かったです。下半身不随という役柄で車椅子の上で演技しなければならないキム・ソナは、復讐に燃える人間の執念を母性というオブラートに包んで見せてくれました。

ここまでキャストを褒めてきたのですが、ストーリーはどうかというと、やや難ありなのではないかと思います(笑)。どこかで観たようなという展開をつなげたような感じがするのです。たとえば、復讐を条件付きで分担作業で実行することや、女性の遺体の一部を使用して芸術作品を造るなど、どこかにありませんでしたっけ? 

スリラーらしくハラハラドキドキ感は数多くあるのですが、復讐する側の脇の甘さやマヌケさには、イライラすることもあります。そして、移植ドナーを欲しがっている復讐の協力者たちのバックグラウンドがベタである点も含め、スリラーでありながら、家族愛の賛歌のようなところが色濃く、全体の仕上がりがスマートではないところがやや残念に思われるのです。悪くはないのですけどね。

要はバランスの問題で、このテの作品、つまり、愛する家族を失った悲しみと復讐という題材のスリラー作品では、初めから終わりにまで、ずっと愛憎の感情をむき出しにされると観ている方は疲れてしまい、なかなか共感できないものです。感情の波をどこでクライマックスに持っていくかということは重要なんだなと思いました。

My 評価: ★★★

tag: 韓国映画

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