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6 月に観た韓国映画 vol.1 ~ One Night and Two Days

6 月に観た韓国映画は、まず第 4 回 アジアン・クィア・フィルム・フェスティバル(AQFF)のクロージングだった、イ=ソン・ヒイル監督のトリロジー 「One night and two days」 から。

「1 泊 2 日」 ではありませんよ (笑)。昼間の話が 2 つと夜の話が 1 つ。

公式サイト http://aqff.jp/2013/films_onatd.php

イ=ソン・ヒイル監督と聞くと、キム・ナムギルがまだイ・ハンと名乗っていた頃に出演していた 『後悔なんてしない』 がすぐに思い浮かびます。

クロージングでは、中編 2 作品と長編 1 作品から成る 3 部作を一挙上映。
1. 『あの夏、突然に』
2. 『南へ』
3. 『白夜』



『あの夏、突然に』
中編

原題: 지난여름, 갑자기
製作年: 2012 年
監督: イ=ソン・ヒイル
出演: キム・ヨンジェ、ハン・ジュワン

あらすじ: ある夏の午後、高校教師キョンフン (キム・ヨンジェ) は担任クラスの生徒の家庭訪問に出かけるところだ。家の前には、生徒のサンウ (ハン・ジュワン) が立っている。サンウはキョンフンにまとわりついてくるのだ。サンウは、2 人が偶然会ったバーで撮影した写真を脅迫材料に、キョンフンに 1 日一緒に過ごすことを要求。サンウの誘惑にキョンフンは勝てるのだろうか。

= = =

教師キョンフンにまとわりつき、1 日付き合うことを要求する生徒サンウ。教師はこの生徒の誘惑に勝てるのか... という、禁断ストーリーにはありがちな教師と生徒の話。同性間であろうと異性間であろうと、高校教師と生徒の愛が禁断であることには変わりないということにあらためて気づいたり (笑)。

同じ嗜好を持つ者は互いにわかるものなのでしょうか。つまりサンウはキョンフンの秘めた欲望に気付いていたということ? 大人の教師であるキョンフンはもちろん生徒を拒絶するものの、それは教師としての倫理観からの行動なのか、それとも社会的な体裁を憚ってのことなのか、自己否定なのか。キョンフンの頭痛がワタシの頭にまで伝わってきそうでした。

禁断だろうが何だろうが、生徒の方は若さを武器に押しの一手。その若さ、どこか他に使った方がいいと思うほど。キョンフンが抗えなかったものは、感情なのか欲望なのか...。欲望が満たされれば、ハッピーなのか...。クィア映画を見るとき、そういうところがすごく気になってしまいます。

◆ 監督の Q&A より
- ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督の 『去年の夏突然に』(1960 年) と英題 「Suddenly, Last summer」 が同じだが、オマージュを意識してタイトルを付けている。
- 本作は、次回作 『야간비행(夜間飛行)』 の予備的な位置づけにある。
- 高校生役を演じたハン・ジュワンは実年齢 31 歳(場内、驚きの声)。

My 評価: ★☆




『南へ』
中編

原題: 남쪽으로 간다
製作年: 2012 年
監督: イ=ソン・ヒイル
出演: キム・ジェフン、チョン・シヌァン

あらすじ: 兵役中のギテ (キム・ジェフン) は、休暇を利用してかつて指導官だったジュニョン (チョン・シヌァン) を捜し出す。しかしジュニョンに嫌な顔をされ二度と訪ねて来るなと言われてしまう。ギテは睡眠薬を入れたコーヒーをジュニョンに飲ませ、基地とは反対方向の南へ車を走らす。目覚めたジュニョンはギテをなじるもののジュニョンに犯されてしまう。2 人にはどんな過去があったのか...。

= = =

この作品も 『あの夏、突然に』 と同様、教官とその教え子という関係性に重きがおかれています。ここでも、教え子の方が押しの一手で、すでに退役した元教官にしつこくまとわりつき、なかなか基地へ戻ろうとしない...。

この 2 人の間にかつて何が起こったのかということを解き明かしていくプロットのようですが、後半の性描写はかなり乱暴な展開で驚いてしまいました。2 人とも同性愛者で愛し合っていた仲という感じがしません。愛はなかったのかしらん?というワタシの疑問は、はっきり解明されないのですが...

おそらく 2 人は兵役中に何らかのきっかけで関係を持ってしまい、ギテは性的な嗜好について自ら疑問を抱くことになり、それを確認したくてジュニョンに会いに行ったのだと思います。ギテが目の前に現れてジュニョンの困惑も手に取るようにわかりました。

やや難解? 車内という狭い空間の 2 人の間に流れる濃い空気にちょっと押され、その関係性も複雑な感じを受け、ワタシはきちんと理解できていないと思うのですが、2 人のことは 2 人しかわからないということにしておきましょう (笑)。

◆ 監督のQ&A
- タイトルは、劇中で使用されている音楽のクナムグァヨライディンステラ (구남과여라이딩스텔라) の 2 集アルバムに収められている「남쪽으로 간다 (南へ行く)」からとった。
- 軍人役のキム・ジェフンは演技初心者で、演技をつけるのに苦労した。(そりゃそうよね、初めての演技で車中性愛シーンだもん)

My 評価: ★★☆




『白夜』

原題: 백야
製作年: 2012 年
監督: イ=ソン・ヒイル
出演: ウォン・テヒ、イ・イギョン

あらすじ: 客室乗務員のウォンギュ (ウォン・テヒ) は、2 年ぶりにソウルに戻る。ネット上で知り合ったテジュン (イ・イギョン) と会い、2 人は特別な夜を過ごす。ウォンギュがソウルに戻ってきた理由は?
第 63 回 ベルリン国際映画祭 パノラマ部門 出品作

= = =

全編夜のシーン。客室乗務員のウォンギュが過去の痛みを抱えながらもソウルで過ごす一晩の物語。

この作品は、2011 年にソウルの鍾路で実際に起きたホモフォビア暴行事件 (ゲイを襲撃したヘイトクライム) をベースにしていますが、社会問題としての側面を強調しているのではなく、あくまでもひとりの人間が抱える愛の再生の物語だと思います。

事件の被害者の抱えた傷跡をなぞり、ゆきずりの相手との関わりながら、新たなスタートに向かっていく一人の男の姿を、たった一晩のうちに描き切ってしまう清々しさが面白いと思いました。

心が通じ合えば、激しい性愛のシーンを挿入しなくてもいいのでないかと、乙女な?ワタシは思ってしまったのですが、ワンナイトスタンドで、男たちはすべてを終わらせてしまうのか、それとも終わらせることができないのか、この物語の続きはだれにもわからないということのようです。

◆ 監督の Q&A
- ドストエフスキーの同名小説に私的な感情を入れて脚本を書いた。
- テジュンが着ていたオレンジのジャケットは、『理由なき反抗』 でジェームス・ディーンが来ていた赤いジャケットを意識した。

My 評価: ★★★


イ=ソン・ヒイル監督
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tag: 韓国映画

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