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ミュージカル 『Thrill Me スリル・ミー』 チェ・ジェウン×チェ・ジホ 観劇記

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昨夏の熱狂の再現なるか... ということで、楽しみにしていたミュージカル 『スリル・ミー』 の再演を銀河劇場にて見ました。

今回はチェ・ジェウン×チェ・ジホのペア。このペアはまだ韓国でも実現していなかったペアだそうで、新しいペアの誕生です。

昨夏は、韓国から最強ペアのキム・ムヨル×チェ・ジェウンが来日とあってかなり盛り上がりましたが、あの時と比べると今回は熱狂度がやや低かったかな。

個人的には、栗山民也演出のプロダクションの 『スリル・ミー』 が気に入っているし、『スリル・ミー』 の劇作品そのものも好きです。

そして、いけないと思いつつ、ついつい前回と比べてながら見てしまいましたが、ペアによって味わいが変わるところがこの 『スリル・ミー』 の面白さでもあるので、許してもらいましょう。


※ 昨年の感想記事 →
ミュージカル 『Thrill me スリル・ミー』 感想

今回の感想をざっくりと...

■ 演出 ■
栗山民也

■ 出演 ■
私: チェ・ジェウン
彼: チェ・ジホ
ピアノ伴奏: オ・ソンミン

■ 観賞日 ■
3 月 23 日 (土) 12:00
3 月 24 日 (日) 12:00

thrillme_Wchoi.jpg
左:チェ・ジホ、右:チェ・ジェウン

観客に拍手をさせる間を与えないノンストップ劇で、息が詰まりそうになる緊張 105 分間。まさしくスリル・ミー!なんですよね。

すでに内容も知っているため、衝撃の大反転にも動ずることなく、心にかなり余裕を持って観ることができました。日本語字幕が前回よりわかりやすくなっていたような気がします...


「私」

前回キム・ムヨルと組んだチェ・ジェウンが 「私」 役で再登板。

今回は、チェ・ジェウン 「私」 の "保毛尾田保毛男" 的なところ (笑)... アニ、アニ、アニ... 繊細な M 男的な部分が目にとまりました。「彼」 に抱き寄せられると、肩を震わせて身をよじったり、手首をくねらせたりと (クスリと笑ってしまったのですが)、チェ・ジェウンはゲイが細かいです。チェ・ジホが大柄なせいもあって、彼の腕の中にすっぽり入ってしまうチェ・ジェウンが、ちょっと可愛く見えたり。

また 「私」 の 「彼」 に対する執着、偏執はより粘質性を帯びていて、「彼」 のダークサイドよりも、「彼」 の心をつなぎとめるため、良心を捨て、殺人の手伝いさえもいとわない 「私」 の方が怖ろしく感じられたり。だから、もう戻れないと歌う 「Way too far (戻れない道 / 너무 멀리 왔어)」 では、つい、ウルっとしてしまいました。形而下でも形而上でも結ばれていたかったんだな...「私」は。

チェ・ジェウンの 「私」 役は、さすがに何百回もこなしているだけあってレベルが高く、演じる相手によっていかようにでも変化・進化する緻密な演技に拍手。


「彼」

「彼」 役のチェ・ジホを舞台上で見るは初めてでしたが、背が高く大柄なので、もっと広い舞台ならさらに舞台映えすると思います。その大柄な体格を生かしてか、骨太で、豪放、自由勝手気ままな 「彼」。これは、キム・ムヨルが演じた偏狂的な自己陶酔型の 「彼」 とははかなり印象が異なりました。

常に 「私」 を常に上から目線で見つめる 「彼」、卑屈なまでも 「彼」 に追随する 「私」。2 人の体格の差がそのまま主従関係のような 2 人の関係性に現われていたからこそ、ラストで見せる関係性の大逆転にもインパクトが感じられました。

前半、「彼」 が煙草を胸のポケットから出すと、「私」 がさりげなくライターを差し出すシーンがありましたが、英語版のスクリプトには "like a slave to his master (主人に相対する奴隷のように)" とト書きがあります。まさしく主従関係じゃないですか (笑)。


ミュージカルをあまり観賞しないワタシが言うのもおこがましいのですが、このプロダクションは完成度が高いと思います。この完成された器の中に、俳優たちが何を注ぐかは、俳優たちに委ねられていると言いましょうか、俳優たちにはかなりのプレッシャーを感じるのではないでしょうか。

さて、この日本人スタッフによるプロダクションをそのまま持ち込んだ韓国公演がソウルで 5 月に行われるそうです。実に興味深いですね。韓国ミュージカルの最大の弱点 (とワタシが勝手に思っている部分) である制作環境はすでに完成されたこのプロダクションで整っているので、あとはどんな俳優が舞台に立つかということなので、場合によっては見に行きたいです。


vs ブロードウェイ版

ブロードウェイで上演されたオリジナルの英語版 「THRILL ME THE LEOPOLD & LOEB STORY」 のスクリプトが手許にあるので読んでみたら、韓国チームの 「スリル・ミー」 はかなりオリジナルに忠実であることがわかりました (日本チームは見ていないのでわかりませんが)。今回の栗山民也版との違いで思い出せるところだけ書き留めておきます。

thrillme_script.jpg

- 消えた Babe

栗山民也版『スリル・ミー』 では2 人の役名に名前はなく、「私」 と 「彼」 です。国名、地名、大学名、人名などの固有名詞を意図的にできるだけ排除して、どこのだれかを特定しない設定になっていますが、もちろん英語版では、固有名詞はすべて出てきます。

栗山版で唯一出てくる人名が 「レイ」という呼称で、「彼」 が 「私」 のこと呼ぶ時に使い、「彼」 に 「レイ」 と呼ばれると 「私」 は嬉しがる... 。この 「レイ」って何?... ってずっと不思議だったのですが、どうやら、英語版 「Babe (ベイビー)」 に相当することがわかりました。

英語版での 「私」 の名前は Nathan (ネイサン) で、「レイ」 とはかけはなれています。この唐突な呼び名は、「Babe」 を日本語に訳し切れない苦肉の策だったのでしょうか。恋人同士でよく使われる親しみを込めた呼称として 「ベイビー」 をそのまま使ってもいいんじゃないかと思うのですが...


- ライター

盗みに入った家から慌てふためいて戻ってきて、戦利品をカバンの中から取り出す場面。

「彼」はライターに魅せられ、そのライターが子供を誘拐するときの小道具としても使われていましたが、英語版で、鞄の中からライターは出てきませんし、子供を誘拐するときの小道具はシガレットケースです。

ライターで思い出しましたが、子供を誘拐するときに 「彼」 がライターをカチカチと鳴らす音が恐怖を演出していて効果的なのですが、カチカチするタイミングってすごく重要なのだと思いました。キム・ムヨルの時はカチカチするタイミングよかったのですが、チェ・ジホのカチカチは一拍遅れた感じでした(笑)。


- 幻想の 「彼」

仮釈放される 「私」 が所持品を受け取る場面。

昔、公園で撮影した「彼」の写真を懐かしそうに眺める 「私」 の幻想の中で、「彼」が舞台奥に立ちライトで照らされますが、英語版では、ライトに照らされた 「彼」 は煙草をふかして「私」 に優しく「Babe」と呼びかける... ということになっていました。

刑務所から釈放された 「私」 は、「彼」 から自由になれたのでしょうかね...


Way Too Far

It had gone way too far
Yet there I was assisting
It had gone way too far
I was acting like his prisoner
much too late to start resisting

How did it come to this?
Was something wrong inside me?
How did it come to this?
It wasn't possible to run away
or let my conscience guide me

He thought it was fun

His dark side was difficult to swallow
Not difficult to follow
I tried to stay calm
I tried to stay sane
The heart is a muscle that I can't explain

What’d made me feel this way?
and made him so exciting
What’d made me feel this way?
Should have somehow tried to make it stop,
but had no use in fighting

It soon would be done

And then he'd be tied to me forever
I'm smart but he was clever

Too late to say no
I walked to his car
Forced myself to be much stronger
If for just a little longer
Then I let it go too far





tag: 韓国ミュージカル チェ・ジェウン

コメント:

こんにちは♪

初コメ失礼いたします。
来週から1週間韓国に行くんですが、時間に余裕があるので何か舞台を観たいと思ったら、日本公演で気になっていたのに見れなかったスリルミーがちょうど上演中ということで(^^)観たいと思うんですが、半面、 韓国語は日常会話レベルなら話せますが難しそうな内容なので理解できるのかな...と不安も(^-^;こちらの日記がネット検索で出てきたので興味深く拝見させていただきました!試しに観に行ってみようかなと思います(^^)

時緒さんへ

時緒さん、初めまして。コメントありがとうございます。

韓国に 1 週間ご滞在とは素敵ですね。
『スリル・ミー』 は、「レオポルドとローブ事件」 という実際にアメリカで起こった有名な誘拐事件がベースになっているので、この事件の概要をつかんで観劇されると、ストーリーの展開は追えるのではないかと思います。2 人劇なので、華やかで大がかりなミュージカルとは違って、ノンストップ 100 分の濃い時間を過ごすことになりますが、チャレンジされるのもそれこそスリルが味わえるかもしれませんよ。
音楽はとってもステキなので、それだけでも楽しめるのではないでしょうか。
韓国滞在、楽しんでいらしてください。

ありがとうございます♪

lotusruby さんへ

なるほど!さきに概要を知っていた方が分かりやすいですよね。実際の事件がベースになっていたとは知りませんでしたΣ(゜Д゜)
ちょっと勉強してから観に行きたいと思います(*^^*)ありがとうございます♪

時緒さんへ (2)

時緒さん

ネタバレ的なことが苦手な方もいらっしゃると思うのですが、ワタシの場合、特にソウルで演劇を見るときは、言葉のハンデを補うために片っ端から調べて行く方ですね(笑)。
どうぞお気をつけて行ってらっしゃいませ。

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なお、旧館からの移行記事 (2012年3月以前) はうまく反映されていないものがあります。

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