スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

韓国映画人のおすすめ映画 2

韓国映画界の映画人がテーマにそってお奨めする映画というシリーズ記事 第 2 弾。

My pick-up は、パク・ヒスン、ムン・ソリ、リュ・スンワン監督。



2009 年 3 月
◆ パク・ヒスンがお奨めする '映画の真の味を感じさせてくれる映画'元記事


1. 『デリカテッセン』
1991 年 / フランス / 監督:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ

パク・ヒスン:人々が人肉を食するという激しい素材だが、美しくもない主人公がみな愛らしく見える才気がみなぎる映画。どのキャラクターも生き生きしている。ジャン・ピエール=ジュネ監督の映画はすべて好きだが、このような映画を韓国でも作ることができるだろうかと感心しながら何度も見た。こうした癖の強い才覚のある映画を韓国で作るならば、チョン・ジュナン監督が上手いかな?


2. 『アンダーグラウンド』
1995 年 / フランス=ドイツ=ハンガリー=ユーゴスラビア=ブルガリア / 監督:エミール・クストリッツァ

パク・ヒスン:この映画を初めて見た時、「わぁ、こういうのが本当の映画だ!」 と感じた。 演劇的な想像力と映画的な想像力が絶妙に調和したスケールの大きな映画だが、こういう話は我が国にもあるだろう。日帝植民地の終焉を知らずに、山深いところで自活して生きて発見された人々の話。そうした話と似ている。戦争を素材にしているため、私たちの情緒によく合うようだ。アンダーグラウンドの人々が外に出てくることになる事件はとても意外で、それがまた面白かった。


3. 『愛より強く』
2004 年 / ドイツ=トルコ / 監督:ファティ・アキン

パク・ヒスン:恋愛話だが、2 人の男女が熱烈に愛するというより、互いに愛を知った時にはその人はここにないということを説明した映画。 私はこの映画を見てキム・チュンス詩人の「花」 を思い出した。うんざりする人生を生きながらもまたうんざりする人に会って愛して... 見ている私も本当にうんざりした。私も熱烈な恋愛をしてみたいが、迷って、悩んで、そうするうちに逃していまいそうだ。この映画はまさしくそんな感じ。 見てたら本当におかしくなりそうだった。


4. 『血と骨』
2004 年 / 日本 / 監督:崔洋一

パク・ヒスン:映画を見て怖ろしいと感じたのは初めてだったと思う。『アメリカン・サイコ』 のサイコより、この北野武はもっと怖ろしかった。映画の中の日本の家族的な情緒は我が国のものと似ているため、さらにそう思ったようだ。彼の演技を見ながら、ほかの解釈ができないほど圧倒的だった。まだ私は父親でも夫でもなく(笑)、その状況を 100% 実感することができないものの、北野武の演技のおかげで戦慄を覚えた。


5. 『ロッキー・ホラー・ショー』
1975 年 / イギリス / 監督:ジム・シャーマン

パク・ヒスン:劇団「목화」で 12 年ほど演劇をやっていてマンネリズムに陥って苦しかった。重たい作品を主にしていたので、自らも疲れて他のものをやりたいという欲求があったところにミュージカル 『ロッキー・ホラー・ショー』 をすることになった。映画『ロッキー・ホラー・ショー』のフランクン・フルター博士のキャラクターを演じたかった。とても変化が激しくて、ティム・カリーの演技に鳥肌が立つほどだった。フランクン・フルターという男性と女性をあわせ持つ人物を、軽薄でなく愛らしいキャラクターでよく表現したと思う。


パク・ヒスンがここで 『アンダーグラウンド』 をセレクトしていることに感動。ファンになろうかな~。センスいい! ユーゴスラヴィアという国の崩壊劇を描いた壮大な叙事詩なのですが、確かに映画の神髄を味わえるかも。他のお奨めヨーロッパ作品にも興味あり。


= = = = = = = = = =


2009 年 3 月
◆ ムン・ソリがお奨めする '演技で語る女優たち'元記事


1. 『La Dentellière (原題:レースを編む女)』 のイザベル・ユペール
1977 年 / フランス / 監督:クロード・ゴレッタ

ムン・ソリ:セリフや技巧でなく呼吸とまなざしだけでも息が詰まる演技を見せるすごい俳優。典型的なことも、同時に女性らしさも失ったこともない実力のある俳優がすなわちイザベル・ユペール。息をするだけでも空気ががあんと壊れるような感じというか。この前 『La Dentellière』 を見て、『ピアニスト』 の俳優だと全く思わなかった。東洋と西洋のどちらの魅力も備えていないような、少しやぼったいスタイルを演じる女性なんだと。ところが映画が終盤にさしかかる頃、そのエネルギーにひざまずくことになった。当時かなり若かったはずなのに、浮ついた演技でなく自分のエネルギーをすべて捧げてこそ到達できる演技という感じがした。


2. 『オープニング・ナイト』 のジーナ・ローランズ
1978 年 / アメリカ / 監督:ジョン・カサヴェテス

ムン・ソリ:女優という運命。果たしてこんなにもひどく気味悪い宿命を抱いて暮らすことができるか、それよりも客席にとどまる人生が優雅で美しくないだろうか、万感がこみあげ泣きながら観た映画。でも、おかしくないか? 残忍でも、あのように終焉に向かって走るキャラクターを演じてみたいという欲が同時に生まれたりした。女優ゴードンを演じたジーナ・ローランズは、この映画の監督であり相手役で出演したジョン・カサヴェテスの夫人であるのに、自分の奥さんにこのような苦痛を抱かせるとは! チョン・ジュナン監督はきめの細かい人なので、私にこのような演技はさせないそうだ(笑)。『グロリア』、『こわれゆく女』 など多くの映画を通じて、こういう容易でない道程を通ってきたカサヴェテスとローランズ。夫婦として、また、監督と俳優としての関係と信頼が気になって面白く感じた。


3. 『マンマ・ミーア』 のメリル・ストリープ
2008 年 / イギリス=アメリカ / 監督:フィリダ・ロイド

ムン・ソリ:メリル・ストリープが特に好きだったわけではない。とても立派な俳優で、最高の職人でもあるわけだが、魅力を感じたり、演技を見て胸が詰まったことはなかった。何というか、教科書のように習わなければならない、尊敬しなければならないというような感じが負担だったとでも言おうか。ところが彼女の最近の作品を見て考えが変わった。『プラダを着た悪魔』 も良かったが、『マンマ・ミーア』 では、カメラの前であんな風に遊べて、あんな風に自由になれるということは驚くべきことだった。商業映画の枠組みの中で完ぺきなテクニシャンとしての長所を失わずに、あれほどのエネルギーと楽しさを見せつけることができる俳優は本当に稀だ。最近はもっとメリル・ストリープが好きになった (笑)。


4. 『ミリオンダラー・ベイビー』 のヒラリー・スワンク
2000 年 / アメリカ / 監督:クリント・イーストウッド

ムン・ソリ:この映画を見た頃、どんな芸術映画を見てもただ受け入れるだけで特別な感情の変化もなかったが、久しぶりに感情が爆発したことを思い出す。ヒラリー・スワンクは 『ボーイズ・ドント・クライ』 でオスカー主演女優賞だけでなく全世界的な注目をあびた俳優で、自らその強烈なイメージから抜け出すのは難しかったことだろう。私にとって 『オアシス』 が束縛であったように。だが 『ミリオンダラー・ベイビー』 を見ると、やはり彼女の力と魅力はこういう強いキャラクターにあるんのだと感じることになった。ただし、演技がより一層増幅されて深くなった。もちろんクリント・イーストウッドもすごかったがヒラリー・スワンクがいなければおそらく不可能な映画だったのではないだろうか。


5. 『エデンより彼方に』 のジュリアン・ムーア
2002 年 / アメリカ / 監督:トッド・ヘインズ

ムン・ソリ:『エデンより彼方に』 のジュリアン・ムーアを見ていると不安になる。その不安とは、何もわからず襲われる苛立ちではなく、すでに人生の多くを知りながらも襲われる危うさということなのか。こうした複合的な演技を上手くできる女優は、この女優を置いて他にいない。その上、美しいときている(笑)。『家族の誕生』 を撮る前に衣装のことであれこれと話しているときに 『エデンより彼方に』 の話がたびたび出た。ボタンを首のところまで詰めて、できるものなら辛抱して感情をめったに出さない 『家族の誕生』 のミラと、完ぺきに見える人生を何事もなく守ろうと孤軍奮闘するこの映画のキャシーとは非常に似たキャラクターだと思った。


ムン・ソリが自身の夫チョン・ジュナン監督との関係を、ジーナ・ローランズとジョン・カサヴェテス監督に重ね合わせているところが興味深いです。『こわれゆく女』 は見たんだけどなぁ。この記事は 2009 年のものだけど、その後、ムン・ソリはホン・サンス監督の新作 『3 人のアンヌ』でイザベル・ユペールと共演しているので縁のようなものを感じます。


= = = = = = = = = =


2009 年 3 月
◆ リュ・スンワン監督がお奨めする '映画製作に関する映画' 元記事

1. 『映画に愛をこめて アメリカの夜』
1973 年 / フランス / 監督:フランソワ・トリュフォー

リュ・スンワン:『アラハン』 の撮影時のこと。撮影は終わりが見えず、ケガ人も続出、体はボロボロで、一日一日が本当に大変だった。そんなとき、TV でちょうど 『映画に愛をこめて アメリカの夜』 を放映していた。この映画の監督でありながら出演もしていたフランソワ・トリュフォーがこんな話をしていた。映画を作るということは、駅馬車旅行のように心を弾ませて出発するが、ある瞬間から全員が旅行が終わることをひたすら待つと。その時、私の心理状態はまさしく同じだったが、「ああ、巨匠もあんなに悩むんだな」 と安堵した(笑)。その翌日、撮影では新たな闘志を燃やした思い出がある。


2. 『リビング・イン・オブリビオン / 悪夢の撮影日誌』
1995 年 / アメリカ / 監督:トム・ディチロ

リュ・スンワン:とても愉快な現場を扱った映画。恋愛していた時、今の妻とコアアートホールで 2 人で見て、めちゃくちゃ笑ったことを思い出す。当時は監督デビュー前の助手で、時々短編を撮りながら、細々という言葉通りの生活だった。その一方で '自分は映画人だ' という自負心もあった (笑)。この映画の現場もそれこそ乱闘場のようだが、結局映画製作に向う真心が感じられる瞬間がある。とにかく面白くて、映画の現場をこれほどよく表現した映画は見たことがない。痴呆症の監督の母親が驚くべき秘法で撮影現場を整理する場面をはじめとして、映画の中で俳優が監督と言い争って 「あなたが天才だから、私がこんな映画に出演するとでも思っているの? あなたがタランティーノの友人だから出演するんだ」 と話す場面は、ありゃーー(笑)。


3. 『エド・ウッド』
1994 年 / アメリカ / 監督:ティム・バートン

リュ・スンワン:愉快ながらも悲しい、二言を言わずともステキな映画だ。今でも辛くなると、エド・ウッドが製作者たちから圧力をかけられしょんぼりした状態でオーソン・ウェルズに会うその場面だけ繰り返して見る。文学や他の芸術に比べると、映画は比較的親切な媒体だと見られるので、最近は、映画について簡単に語る人々が多いという気がする。映画一編をダウンロードして、さっと見て、いとも簡単に三流だ、一流だと言ってしまう。エド・ウッドが作った映画はもちろん粗雑で奇怪だが、彼の映画製作に対する態度までが、巨匠の努力に比べて劣っていると語ることはできない。『魔人ドラキュラ』 のベラ・ルゴシをはじめとする主流からはじかれた人々の連帯の中に、崇高さが感じられる映画だ。


4. 『ゲット・ショーティ』
1995 年 / アメリカ / 監督:バリー・ソネンフェルド

リュ・スンワン:映画を夢見る人々の多くが希望を抱いてたどり着くハリウッド。しかしそこは、夢と希望とはほど遠いもので成り立っているのが現実だ。辺境のギャングがハリウッドの有名製作者になることが可能だという現実から、恐怖映画で悲鳴をあげる役でだけで終わる二流女優の哀しみまで。こうしたあらゆる状況にコメディを加味して悲壮感なく処理されるのに、不思議とその悲哀がそのまま感じられる。特にジェームズ・ガンドルフィーニとジョン・トラボルタがひそひそと自分の話をする場面が好きだ。誰も知らない純真なスタントマンとギャングの仮面をかぶっている人物は、実は映画狂で互いに妙に疎通する瞬間があったり。もしかしたら映画というのは、そんな理由で存在するのではないだろうかという気がした。


5. 『ブギーナイツ』
1997 年 / アメリカ / 監督:ポール・トーマス・アンダーソン

リュ・スンワン:厳密に言うと、映画ではなくポルノ産業現場に関する話だ。一般的には、後ろ指を差されたり、無視されたりするが、深く掘り下げていくと、彼らの人生までも無視できるのかと考えてしまう。この映画の多くの人が自分自身が持っていた夢とは正反対の生活を送っている。主人公エディ(マーク・ウォルバーグ)も、やはり青春スターの写真で壁を埋め尽くしていた時には、ポルノスターを夢見たわけではない。だが、結局その産業に飛び込み自分ならではの価値を見つける。その過程を見守ることが興味深い。とりわけ私は一時頂点に立ちながら落ちていく話や、周囲にいる人々が形成する共同体の価値について関心を持っている。


リュ・スンワン監督のセレクトはとても興味深いですね。ちょっとキワモノ的なものもあったり?... 何気におノロケ話風に聞こえる (笑) 『リビング・イン・オブリビオン / 悪夢の撮影日誌』 が激しく見てみたいですね。


コメント:

デリカテッセン

こんにちは!
さっそくですが…
「デリカテッセン」
超懐かしいです~!
学生時代(中学生だったかな)通っていた、B級や仏映画しか公開しない小劇場へ1人で観ました。
ほんとすっごい癖のある映画でした(笑
どこが面白いの?って聞かれても、言葉に出来ない(爆爆
そんな世界に引きずり込まれたきっかけとなった作品です。
おかげで友人誰もこのヘンチクリン世界を理解してくれず、今も1人で観てます(苦笑
また来まーす♫

Re: デリカテッセン

tete さん、こんな絡みづらい記事に絡んでくださり、ありがとうございます。

>学生時代(中学生だったかな)通っていた、B級や仏映画しか公開しない小劇場
ええ、中学時代にすでに B 級と仏映画の洗礼を受けていたとは... 早熟だったのですね。
ワタシはバレーボール一筋な体育系女子だったので、そういう世界があることさえ知りませんでしたよ。

『デリカテッセン』 とは上手いタイトルですが、人肉を食するなんて SF 的 B 級な濃~い匂いが漂ってきます。インパクトありそうですね(笑)。

>おかげで友人誰もこのヘンチクリン世界を理解してくれず、今も1人で観てます
今はワタシもそれに近い状況かもしれません。ヘンチクリン世界を説明するのが面倒になって、クックックと 1 人で肩を震わせて見ることが多くなりました。さびしーーい(?)映画人生だわ(笑)。

コメントの投稿


非公開コメント:

プロフィール

lotusruby

Author:lotusruby
当ブログ内での画像・動画は個人で楽しむ範囲で掲載しており、記事文中は敬称略とさせていただきます。

ブロガーさんとのリンクは歓迎ですが常識の範囲でお願いいたします。また、Twitter への記事リンクは事前にご照会いただけると幸いです。さりげなく拍手をくださる方、ありがとうございます。

なお、旧館からの移行記事 (2012年3月以前) はうまく反映されていないものがあります。

twitterwidget
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。